今年の6月、ゼネコン様向けに機械学習を利用した

マンション建設の概算見積もり作成をサポートするシステムをリリースしました。

 

システム化の目的は、属人化してしまっている概算見積もりの作成作業を

ベテラン作成者でなくても作成可能にすることです。

 

機能としては主に2つです。

  1. 新規の工事情報を入力することで、躯体工事の材料の数量や仕上げの金額を予測する機能(回帰)
  2. 見積書や予算書の各金額を、概算見積りの粒度の項目へ振り分ける機能(分類)

 

利用した手法はオーソドックスなRidge回帰と多層パーセプトロンです。

 

<Ridge回帰>

線形最小二乗法にL2正則化を用いた手法

 

<多層パーセプトロン>

全結合のレイヤーで構成されるニューラルネットワーク

データ量が非常に少なかったのですが、建築における業務データということで

一定の特徴・規則があり、お客様に納得いただけるアウトプットを出すことができました。

 

お客様からヒアリングした業務知識から、特徴量同士を組み合わせて新たに特徴量を作成し、

データをさまざまな角度から可視化して分析することで、精度向上を図っていきました。

私たちにとってもお客様にとっても、初の機械学習を取り入れたシステム開発だったため

月に1回、分析の途中の結果も含めて方向性の認識合わせのために報告会を実施しました。

 

現在、リリースから約1ヶ月が経過しましたが、特に不具合や障害はなく

毎日お客様にご利用いただいている状況です。

 

また、今後も、機械学習を利用したサービスをリリースする予定です!